幼稚園の勘違いパパにうんざりした話.4

どこかで話を聞き付け、幹事ママに頼み込んで、ママたちの飲み会にまで一人でやって来たAちゃんパパは…。

入って来るなり、キョロキョロと品定めするかのようにママたちを見回し。

お気に入りのBママや、盛り上げ上手だったり、優しくて聞き上手のママたちがいる席に近寄りました。

人気のママたちなので、席は既にいっぱいだったのですが。

座敷席だったのをいいことに、僅かなスペースを見つけ、ドッカリと座り込んでしまったのです。

そしてその後は、ニコニコしながらも自分では全く動こうとしないAちゃんパパのために、

結局近くのママたちが気を使って席をあけ、お酒を注文したり、料理を取り分けたり、

会話を盛り上げたり…。

 

場の雰囲気を壊さないためのママたちの好意を、当然のように受け取って、自分からは何もせず、ただ甘えているAちゃんパパが、たまらなく気持ち悪かったことを覚えています。

結局その日の飲み会は、一次会で解散。

Aちゃんパパは帰りたくなさそうにしていましたが、そそくさと家路を急ぐママたちに、「また集まりたいですねー」を連発していました。

個人的にはもう顔も見たくないくらいAちゃんパパに嫌気がさしていましたが、

この後、意外な人物の出現で、Aちゃんパパとの関係が変わることになったのです。

幼稚園の勘違いパパにうんざりした話.3

その後も、Aちゃんパパの暴走は続きました。

仲良しのママたちと休日に遊びに行く予定を立てていると、しっかり聞き耳を立てていて、

「Aも行きたがると思うので、一緒に行ってもいいですか?」

と言われたことも…。

 

その時は何とか断りましたが、

「Aのことで相談に乗って欲しくて…」とか、

「私は男なので、娘の気持ちは分からなくて…」とか。

Aちゃんを口実に、Aちゃんパパは、グイグイ距離を縮めて来ました。

「Aちゃんママにお話しされた方がいいですよ?」と伝えても、客観的な意見の方が助かる、と譲らず。

とにかくママたちと幼稚園以外でも交流を持とうと、必死な印象でした。

そしてある日、決定的なことが起こりました。

ママたちしか参加しない飲み会に、Aちゃんパパがやって来たのです。

幼稚園の勘違いパパにうんざりした話.2

娘の幼稚園の近くには比較的大きな公園があり、お迎え後、何組かの親子で、

そのまま公園で遊ばせて帰ることもありました。

今までAちゃん親子がその公園に来ることはなかったのですが、Aちゃんパパは、Aちゃんを連れて時々やって来るようになりました。

 

公園に来たAちゃんパパは、子供と遊ぶことはせず、立ち話をしているママたちの中に、当然のように入って来ます。

 

もちろん、楽しくお話しできるパパならいいのですが…

Aちゃんパパは全て受け身で、会話を広げることもなく、まるでこちらが、上司を接待しているかのよう。

子供たちが「遊ぼうー」とやって来ても、「お話ししてるから遊べないよ」と、あっさりあしらってしまいます。

 

またAちゃんは、Aちゃんママに似たのか、非常に大人しい子で、大人を困らせるようなことをしません。

なので、Aちゃんパパは解散までずーっと、ママたちから離れません。

ママたちが自分の子供を見るために、Aちゃんパパから離れると、すかさずついて行き、話しやすそうなママにロックオン。

Aちゃんではなく、話しやすいママにべったりなのです。

 

うんざりしますが、公園はみんなの場所。

来ないでくださいとは言えません。

私は常に、Aちゃんパパと距離を取って接していましたが、優しいママたちは距離を取ることもできず、可哀想でした。

今思うと。

幼稚園では、顔見知りの親子同士、普通に挨拶したり、にこやかに立ち話をしたりしますよね。

特別なことではないはずなのですが。

自分より若いママたちに笑顔を向けられているうちに、Aちゃんパパは、すっかり勘違いをしてしまったようです。

他のママたちはみな大人の対応で、特にAちゃんパパの不満を漏らす人はいなかったのですが…

正直、私はかなり苦手意識を持ってしまっていました。

幼稚園の勘違いパパにうんざりした話.1

私の娘が、幼稚園に通っていた時。

娘と同じ学年に、Aちゃんという女の子がいました。

 

Aちゃんママは、地味で、見るからに大人しそうな方。

ママたちと雑談はおろか、挨拶も基本スルー。

お迎えの時にも一番にやって来て、Aちゃんを連れて、すぐに帰ってしまいます。

人と話す事が得意ではなさそうなことは、明らかでした。

 

とはいえ、特にそのことについて何かを言う人がいるわけでもなく。

私たち保護者の中では、「そういう人なんだね」という程度の認識でした。

 

状況が変わったのは、ある日突然。

Aちゃんの送り迎え担当が、ママからパパになった頃からでした。

 

後に聞いた話では、やはりAちゃんママは人付き合いが苦手で、幼稚園の送り迎えも苦痛だったようで。

自営業で時間に融通がきくAちゃんパパが、かわりに担当することになったそうです。

 

ちなみに、Aちゃんのご両親は、学年の保護者の中でもかなり歳が上の方。

娘の幼稚園では、送り迎えをする保護者は、圧倒的に女性(ママ)が多いです。

 

Aちゃんパパは、最初は、明らかに年の離れたママたちの中にポツンと1人男性で、居心地が悪そうにしていました。

しかし。

 

毎日顔を合わせ、挨拶をしているうちに、

どんどんAちゃんパパが、

私たち他のママたちとの距離を縮めてくるようになったのです…。