合コンに現れたいちばん変な人と、最終的に結婚した話.2

現夫は、

「ねえ、洋服ってどこで買ってるの?」という質問には、 「洋服はあまり買わない」

と、至って普通のトーンで、真顔で返し。

髪型をイジられれば、「床屋で普通に切っているだけ」 と言い放つ。

「メガネが変!」と笑われても、「あまり言われたことないな」と返すのみ。

 

なんとなくオタクっぽさを醸し出しているので、話を広げるために、誰かがアニメの話題を出すも。

彼は、オタクはオタクなのだが、興味の対象が、アニメやゲームのような、ある意味わかりやすいものではなく。

得意分野は「海の生き物」という、共感し辛いもの。

要するに、見かけは何となく面白い感じでもあるが、実際話しかけてみると、

「別に面白いことを言うわけじゃない人」

女子たちは完全に興味を失い、現夫はあっさり空気と化した。

故に、その後の合コンの時間中、彼がどうしていたのかは、全く記憶にない。

ちなみに現夫の、私の第一印象は…

「中学の時にクラスにいた女の子に似てる」だったらしい。

とにかく、もう二度と会うこともないだろうと思っていた現夫と、後に、まさか結婚まで至るなんて。

この時は想像すらもしていなかったのだ。